「日本人と日本語の起源」

「新説!日本人と日本語の起源」安本美典(宝島社新書)読了。
著者の安本さんは計量言語学や日本古代史専攻の文学博士です。

言語学や法医学、遺伝子の研究結果など複合的な視点で「日本人」
と「日本語」の起源をときほぐしてあって、なかなか興味深い内容でした。

この種の本の中には
「日本人の起源は●●人」って断定している「トンデモ」系の本も多くて、それはそれで面白いんですけれど、こういったちゃんとした研究の結果導き出された新しい仮説も必要ですね。

エピローグにはこう書かれています。

「アメリカの英語は、もちろん、イギリスから来たものである。
しかし、2億7400万人をこえるアメリカの人口は、イギリスの人口約5900万人の約4.6倍である(1998年度の人口統計)。
アメリカの建国者たちはイギリスから来たが、人口の大部分がイギリスから来た、とはいいがたい。イギリスがからっぽになったわけではないから。
国が豊かになれば、いろいろなところから人が流れこみ、また、繁殖によって、人口は急激にふえるのである。
アメリカのような場合、アメリカの英語はどこから来たかという議論は成立しえても、アメリカ人はどこから来たかという議論は、正確には成立しにくい。
日本の場合も、古代人がどこかある地域から、もとの地域がからになるほど、大量に流れこんできたとみるのは、正しくないようである。」

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by gqgweb | 2007-05-11 06:06 | ■読書感想